【ソウナンですか?】とは原作:岡本健太郎(おかもとけんたろ)・漫画:さがら梨々(さがらりり)による日本の漫画です。
あらすじは高校の修学旅行中に飛行機事故が発生し、無人島に流れ着いた鬼島ほまれ、鈴森明日香、天谷睦、九条紫音の女子高生4人。
ほまれは過去にも遭難経験が幾多もあり、ほまれの卓越したサバイバル術を活かして無人島で生き抜くために日々奮闘する話です。
原作の岡本健太郎さんは猟銃と狩猟免許を取得した猟師でもあり、様々なサバイバル術や罠・狩猟技術等が描写されています。
こちらの記事では原作で登場しているサバイバル知識の説明、プラス一部補足を加えてご紹介していきます。
- 【ソウナンですか?1話】無人島でのサバイバル知識
- 【ソウナンですか?2話】無人島でのサバイバル知識
- 【ソウナンですか?3話】無人島でのサバイバル知識
- 【ソウナンですか?4話】無人島でのサバイバル知識
- 【ソウナンですか?5話】無人島でのサバイバル知識
- 【ソウナンですか?6話】無人島でのサバイバル知識
- 【ソウナンですか?7話】無人島でのサバイバル知識
- 【ソウナンですか?8話】無人島でのサバイバル知識
- 【ソウナンですか?9話】無人島でのサバイバル知識
- 【ソウナンですか?10話】無人島でのサバイバル知識
- 【ソウナンですか?11話】無人島でのサバイバル知識
- 【ソウナンですか?12話】無人島でのサバイバル知識
- 【ソウナンですか?13話】無人島でのサバイバル知識
- 【ソウナンですか?14話】無人島でのサバイバル知識
- 【ソウナンですか?】無人島でのサバイバル知識 まとめ
【ソウナンですか?1話】無人島でのサバイバル知識
第1話は4人が墜落した飛行機の翼の上に乗って漂流している所から始まります。
炎天下の中、救助を待っており水分が欲しい所。
回りには海水が沢山あるが飲んではいけない・・・。
でも海水って何故飲んだらいけないのでしょうか。
海水を飲んだらいけない理由
海水の塩分濃度は約3%に対し、人間の体内の塩分濃度は約0.9%。
海水を飲めば体内の塩分濃度(ナトリウム濃度)が上昇し、体内の塩分濃度を下げよう(薄めよう)と更に水分を欲してしまいます。
水分が欲しいからといって更に海水を飲んでしまうと細胞が脱水症状を起こし、最悪死に繋がる恐れがありますので、喉が渇いたからといっても海水は絶対に飲まないようにしましょう。
では海水は飲めないとして、人間は1日にどれだけの水分を取ればいいのでしょうか。
人間は1日に約2ℓの水分が必要
人間は体重1キロにつき約35mlの水分が必要で、体重50kgの人は1.7ℓ、60kgであれば2.1ℓと、体重が増えるほど必要な水分量も増していき、炎天下となると大量の汗をかき更に水分は必要となります。
身体から水分が無くなっていくと、2%の水分減少のどの渇き、3%から脱水症状、5%から頭痛やめまい、10%失われると内臓の機能が低下しやがて死に至ります。
しかし約2ℓの水となると日常生活下でも飲むのは難しいですが、この水分は食事から得られる水分も含まれており、日常生活下であれば約1ℓもの水分を食事から摂取できています。
また体内で作られる水も約0.3ℓある為、成人男性であれば約1ℓの水を飲めればいいのですが、ただ身体が一度に吸収できる水分量は200~250mlと言われていますので、一度に大量の水を飲んでも意味がなく、こまめな水分補給が大切です。
人間に必要な水分量はわかりましたが、ここは海の上でほまれ達には水分を摂取できる方法がありませんが、そこに偶然海で跳ねる物体を発見。
それは「トビウオ」です。
ほまれがそのトビウオを捕まえ水分問題が解決。
何故トビウオで水分問題が解決??
捕まえたトビウオはお腹も減っているの食べたいですが、食べ物を消化すると水分も大量に使うのでこの状況下では避けたいところ。
そんなほまれが取った行動はトビウオを布(自分が着ていたシャツ)にくるんでよく潰し、布を絞って出てきた内臓の水分や血を飲む事でした。
漫画では簡単にやってのけていますが、絞るのにかなりの力が必要で普通の女子高生では難しいと思いますが、それは遭難慣れしているほまれという事で。
でも海の魚の体液を飲むと塩分を取ってしまい余計喉が渇くのでは?
実は海水魚は飲んだ海水の塩分をエラから体外に排出しており、血液の塩分濃度は0.6%と低いのです。
また布で絞る事によって多少なりとも塩分が濾過されたとも考えられます。
【ソウナンですか?2話】無人島でのサバイバル知識
2話の冒頭は明日香が陸地が近いって言ってたよなとほまれに問いかけるシーンから。
1話でほまれがトビウオを捕まえた時に「それなりに近くに陸地がある」と言っています。
しかし周りは水平線で陸地なんか見えません。
水平線の距離
トビウオは一般に陸地に近い沿岸部に多いですが、沿岸部とはどの位の距離なのでしょうか。
沿岸部とは海岸線の両側の地域の事を指す気象用語で、厳密に距離が決められている訳ではありませんが、とある気象予報士の方は海から10㎞位の地域と見てもいいのかなと答えています。
では10㎞圏内に陸地があるはずなのにどうして見えないのか。
実は海上から見る水平線は4~5㎞先しかなく、思ったより遠くまでは見渡せないのです。
とりあえず10㎞圏内に陸地がある事は濃厚そうですが、ここで「そんな事より水!」と紫音が言います。
そう、トビウオの体液を飲んだのはほまれだけで、他3人は水分を取れていませんでした。
そこでほまれが取った行動とは・・・。
おしっこは出したてなら無菌
ほまれは紫音におしっこを飲ませようとしました。
おしっこは汚いものと思いがちですが、健康な人の膀胱の中にある尿は無菌で、膀胱から体外へと排出されるまで尿道にも細菌はほとんど存在していません。
また古くから尿を飲む健康法が存在しており、科学的な根拠は判明されていませんが、心筋梗塞などの原因となる血栓を溶かす効果のあるウロキナーゼや、貧血の治療薬として利用されている造血ホルモンのエリスロポエチンなどの貴重な成分がごく少量含まれているのも事実です。
ただ尿は体外に排出された時点で無菌状態でないという情報も学術誌で発表されているので、喉が渇いたからといっても、余程のことがなければ飲まない方がよさそうです。
結果としては紫音におしっこを飲まなかったのですが、4人は極度の緊張下にあった為疲労が激しく睡眠をと取る事にしました。
起床後紫音が陸地を発見するのですが、島から離れていってるので300m程の距離を泳ぐことを決断。
泳ぎ始めると尾びれが海面に・・・。
イタチザメは人を襲う
ほまれ達の前に現れたのはイタチザメでした。
イタチザメは沿岸域の視界が悪い濁った場所を好み、海洋のさまざまな環境に適応しており、沖合、外洋まで出る事もあります。
その分布は地中海など一部の地域を除き世界中の温帯・熱帯海域と広く、日本でも見る事ができます。
またイタチザメは食べるものを選り好みしない性質があり、海洋生物を捕食するだけでなく、死骸や産業廃棄物などの食べられないものまでなんでも飲み込んでしまいます。
もちろん食べるものには人間も含まれ、こちらから危害を加えず何もしていなくても攻撃される場合があるので、急いで逃げる必要があります。
案の定ほまれ達に向かってきたイタチザメですが、瞬間速度秒速9メートル(時速32.4キロメートル)あるので泳いで逃げ切れるわけがありません。
そこでほまれが取った行動は携帯電話(ガラケー)のバッテリーをイタチザメに投げつけました。
最近のスマホは簡単にバッテリーは取り外せませんが、ガラケーであればカバーをスライドさせて簡単に取り外せるものが多いです。
では何故バッテリーを投げつけたのかは、イタチザメの頭と鼻にはロレンチーニ器官呼ばれる微弱な電流を感知する器官があり、そこを刺激する事でイタチザメの撃退を謀りました。
結果イタチザメを撃退する事が陸地に上陸できたほまれ達ですが、電撃刺激に対して弱いサメと強いサメがおり、イタチザメは電撃刺激に全く反応しなかったという研究報告もあります。
【ソウナンですか?3話】無人島でのサバイバル知識
無事陸地に上陸できたほまれ達ですが、ここが無人島だと気付き飲み水の確保に移ります。
無人島で飲み水を確保する方法
無人島で飲み水を確保する方法としてほまれが5つの方法を挙げています。
- 植物(生物)から採る
- 飲めない水を濾過する
- 海水を蒸留する
- 水源を見つける
- 雨水を見つける
ほまれ達が取った行動は
1はヤシの実やバナナの木のように切り株から水が採れる植物などあるが、この無人島では生えてなさそう。また竹やツタの切り口から採る方法も時間が掛かり量も少ないので、今の状態を考えると現実的ではないと断念。
2は岩のくぼみなどに溜まった雨水などですが、濾過や煮沸する道具を持っていないので断念。
3も2と同じく道具がないので断念。
5の雨もアテにできないので、4の水源を探すことにしました。
ほまれと明日香が水源を探しに、陸と紫音が水を入れる容器(海岸に漂着したペットボトル)を探しに行くことになったのですが、陸の脱水症状がひどく頭がぼーっとしている状態。
そこでほまれが体内の水分の減少を最小限にする方法を陸に教えるのですが・・・。
体内の水分の減少を最小限にする方法
体内の水分の減少を最小限にする方法ですが、口の中に唾液をためて鼻で呼吸をする事です。
砂漠の民が砂漠を横断するときも、この方法で水分の減少を最低限にしていたそうです。
しかし陸の口の中には唾液が一滴もない状態。
そこでほまれが陸にキス(口移し)で唾液を分けてあげました。
その際に陸の口の中に細長い物が一緒に・・・。
トノサマバッタは食べれる
陸の口の中に移ったのはトノサマバッタの脚でした。
実はほまれは飲み水の確保する方法を説明する前にしれっと何かを食べていたのですが、それはトノサマバッタだったようです。
トノサマバッタはイナゴと同様に食べる事ができ、エビの味に似ていると言われています。
またトノサマバッタに限らず食べられるバッタ類は多く、昆虫類のほとんどは食べられるとも言われています。
ただ今回ほまれが食べたトノサマバッタは生で衛生面で問題がありますので、実際に食べる際は火を通して食べましょう。
ちなみに3話のおまけページでは、ほまれがショウリュウバッタは苦くて私はあまり好きじゃないと言っています。
【ソウナンですか?4話】無人島でのサバイバル知識
水源を探しに森の中に入っていったほまれと明日香。
明日香が疲れて座り込みますが、そこに蜂(ハバチ)が飛んできます。
蜂やハエ、蚊がいると真水がある
蜂やハエ、蚊などがいると島には真水があるそうです。
蜂は巣からそれほど遠くには飛ばないので数キロ圏内に水場が、ハエなら数百メートルだそうです。
蚊については説明はありませんでしたが、種類や個体差があると思いますが、コダカアカイエカと種類であれば1日の行動範囲は1キロメートルらしいので、遠くない場所に水場がありそうです。
しかし水場がありそうな近くの谷に行っても水はありませんでした。
ただ水が流れた跡はあり、雨が降れば川底になる場所は見つけました。
川底の下には水
ほまれは川底の下に水が流れていることはよくあると言っています。
おそらくほまれが言っているのは伏流水の事で、水がしみ込みやすい土地を川が流れると水が地中に潜り込んで出来る流れの事です。
という事でほまれは川底だったであろう場所を掘っていくのですが、水は出てきませんでした。
しかし地中の土はかなり湿っていたので、湿った土を布(靴下)で絞って水分を取り出すことにしました。
ほまれも言ってますが、今回は緊急事態でそのまま飲んでいますが、本当は煮沸してから飲んだ方がいいです。
【ソウナンですか?5話】無人島でのサバイバル知識
4話では水源を探しに行ったほまれと明日香ですが、結局水源は見つからず。
ですが雨が降ってきてしばらくの間は水問題は解決しそうです。
しかしサバイバル化においては水問題だけでなく様々な問題が発生し、生き抜くためには3の法則を解決する事が大切です。
サバイバルの3の法則
【サバイバル3の法則】
- 人は適切な体温が維持できなければ3時間で死に至る
- 人は水なしでは3日間しか生きられない
- 食料なしだと3週間で死ぬ
とりあずの水分は確保できているのでほまれは適切な体温を維持できる屋根付きシェルターを作ろうとします。
シェルターと聞くと災害時に逃げ込むようなものを想像しますが、ほまれが作ろうとしているのはこんな感じのシェルターです。
しかし皆お腹が空いており、ほまれは仕方なく食料を採りにいくことに。
そこでほまれが採ってきた食料とは。
ウニを採るには漁業権が必要
ほまれがいくつか採ってきた食料のうちの1つはウニです。
漫画(フィクション)という事と無人島という事があってか触れていませんが、本来であればウニ等の海産物を採るには漁業権が必要です。
ウニの食べ方(さばき方)ですが、ウニの底には口があるので口にハサミなどを入れて切っていくのがいいのですが、サバイバル化でハサミはなく紫音は石で底部を割るような表現になっています。
底部を割るとよく見る黄色い身(卵巣※オスは精巣)が出てくるので、あとは海水でよく洗えばそのまま食べれます。
緑色や茶色の海藻は食べられる
ほまれがいくつか採ってきた食料のうちの1つはワカメと思われる海藻です。
睦がワカメをかじりますが普通のものと比べ大分硬い様子。
ほまれが言うにはワカメも野草と同じで春じゃないと硬いそうです。
また緑色や茶色の海藻は全部食べられるみたいです。
ただ海藻を生で食べて消化できるのは日本人だけで、昔から海藻を食べる習慣があった日本人の腸内にバクテロイデス・プレビウスというバクテリアがあるからだそうです。
昆虫食の中ではポピュラーなセミ
ほまれがいくつか採ってきた食料のうちの1つはセミ。
ほまれが言うにはセミは昆虫食の中ではポピュラーなものだそうです。
沖縄ではセミを食べる食文化があるらしいですが、日本でポピュラーなものだとイナゴや蜂の子などではないでしょうか。
ほまれはセミの頭を取って、取ったところにある羽を動かすための筋肉を食べていましたが、サバイバル化でなければ揚げるなどして食べるのが普通のようです。
このあとほまれは寝てしまうのですが、夢の中でほまれの父が出てきて、雪が吹雪いていてヘラジカがいるので北米などの寒い地域にいる様子。
ヘラジカのキンタマは生食できる希少な部位
夢の中でほまれの父が初登場し幼いほまれと一緒にいます。
どうやらヘラジカをしとめたようですが、ほまれがしとめたのになんでキンタマを食べるのと尋ねています。
父が言うにはキンタマは生食できる希少な部位で、こういう環境下(雪が吹雪いている)ではビタミン不足で壊血病にならないように生肉生魚を食べておくんだそうです。
壊血病とはビタミンCが不足する事で起きる病気です。
ビタミンCは野菜や果物に多く含まれており、加熱する事で摂取できる量が減ってしまうので、サバイバル化でなければ生で食べること、また体内にため込むこともできないので毎日摂りたい栄養素です。
【ソウナンですか?6話】無人島でのサバイバル知識
シェルターを作る為に森の中に入っていくほまれと明日香。
お腹が空いている明日香は食べれそうなキノコを見つけて、ほまれに食べられるものか鑑定してもらいます。
しかしサイズが小さくてほまれはタマゴテングタケかフクロツルタケかで迷っています。
タマゴテングタケ・フクロツルタケは両方猛毒
上の画像がタマゴテングタケで下の画像がフクロツルタケで、どちらも色が白くよく似ています。
サイズが小さいとなると更に見分けにくくなるのでしょうが、フクロツルタケは傷を入れると赤みを帯びるので判別できます。
しかしながら見分けられたとしても、どちらも猛毒のキノコで少し食べただけでも死の危険性があります。
また毒キノコは簡単に見分けれる術がなく、日本では200種類以上の毒キノコがありますので、知識がなければ下手に野生のキノコは食べない方がいいでしょう。
食べられないキノコと分かってへこんでいる明日香ですが、ほまれが何かを見つけこっちは食えるぞと言って明日香の元へ持ってきます。
ビードロスズメガの幼虫
ほまれが持ってきたのはビードロスズメガの幼虫。
見た目でわかるとおり蛇に擬態しており、ぱっと見では幼虫には見えません。
味は甘みがあって美味しいらしいのですが・・・流石に食べるとなったら抵抗ありますよね。
もちろん明日香も食べませんでした。
その後ため息をつきながら歩く明日香ですが、里芋の葉っぱみたいなものを見つけ一気に引き抜きます。
食べずに害がないか確認する可食性テスト
明日香が引き抜いたのは明らかに里芋ではありませんでした。
そこで食べられる芋かどうかほまれが可食性テストを行います。
可食性テストとは食べられる植物か判断するための方法で、植物を皮膚に当てるなどしてチェックします。
原作ではいきなりデリケートな部分に当ててチェックしていますが、まずは手の甲などで試すのがいいでしょう。
また植物は根・茎・葉・実・花などのパーツ毎に食べられるか変わってくるので、パーツ毎に分けてテストを行う必要があります。
では可食性テストのやり方ですが、まずは手の甲に当てて異常がなければ次は唇、唇で異常がなければ口の中、次に咀嚼、咀嚼と進んでいきます。時間はそれぞれ15分程度です。
咀嚼で異常がなければ少量飲み込んで8時間程度様子を見ます。もし異常を感じたら大量の水を飲んで休みましょう。
8時間程度様子を見て異常がなければ食べられる植物と判断できますが、可食性テストはあくまで目安でしかなく絶対に安全な訳ではありません。
ちなみに今回明日香が見つけた芋はクワズイモで、シュウ酸カルシウムが含まれており嘔吐や下痢、全身麻痺になる事もあります。
セミの保存方法
【ソウナンですか?1~5話】で学ぶ無人島でのサバイバル術でセミは食べられるとご紹介しましたが、おまけページでセミの保存方法が載っています。
その方法とは羽をちぎって生かしておくことだそうです。
そうする事によってセミが逃げられなくなり保存が利くそうです。
【ソウナンですか?7話】無人島でのサバイバル知識
救助を待つほまれ達ですが、紫音が今私たちに必要な物ってなんだろうと考えた結果シャワーが欲しいと。しかも温水で。
ほまれも清潔にしておくのはサバイバルで大事だとシャワーを作る事に。
黒いビニールで温水シャワー
ほまれが作った温水シャワーは黒いビニールにひもを付けて木の枝に吊るしたもの。
黒いビニールに水を溜めて太陽の熱で温める仕組みとなっており、木の枝のしなりを利用してひもを引っ張る事で水量調節ができます。
黒色のビニールでなくとも温水シャワーはできますが水が温まる速度が段違いで、こういった黒色のビニールを利用したシャワーはアウトドアグッズとしても販売されています。
ペットボトルを利用した火起こし
よく漫画などで見るキリモミ式の火起こし。
明日香がこの方法で火起こしにチャレンジしますが手が痛くなり断念。
キリモミ式では柔らかい火板(下に引く板)にナイフなどで軽く穴を開けるなど、火をつけやすくする方法はありますが、今回はそういった道具がありません。
ですが明日香が頑張った事で火板が削れで出来た木の粉(おがくず)があり、せっかくなのでほまれはそのおがくずを利用して火をつける事に。
その方法はペットボトルに水を入れて凸レンズとして利用し太陽光を集める事です。
原理としては小学校の実験などで行った虫眼鏡で太陽光を集めて火をつけるものと同じで、ペットボトル以外にもガラス瓶や透明なビニール袋でも同じように火をつける事ができます。
【ソウナンですか?8話】無人島でのサバイバル知識
食料を探しに海に来ているほまれと睦。
貝を採りに来ているのだが砂浜ではなく岩場にいます。
貝を採るには砂浜より岩場
貝を採るには砂浜で潮干狩りをするより岩場で採る方が効率がいいそうです。
貝は岩にくっ付いており、水面が反射して海の中がよく見えない場合は、見たいところに自分の影を合わせると海中がよく見えるようになります。
また貝を採るさいは、牡蠣やフジツボなどその場に固着してプランクトンを栄養としている貝は、有毒なプランクトンを取り込んでいて危険な場合があり、サザエやバイ貝・イボニシなどの海藻を食べている巻貝は、固着しているものに比べるとまだ安全と言えるそうです。
石焼きで料理
採った貝はキャンプなどでも行われている石焼きで食べることに。
石焼きは平らな石を火にかけて温めるだけと、とても簡単で、石が熱くなるまで時間は掛かりますが素材の中まで火が通りやすいので、衛生面を気にしたいサバイバル環境ではうってつけの調理方法です。
【ソウナンですか?9話】無人島でのサバイバル知識
8話で陸が貝と間違えて採っていたヤドカリですが、実は捨てずにほまれが持ち帰っています。
ヤドカリは食べられる
ヤドカリはエビやカニの仲間で、タラバガニやアブラガニはカニという名前が付いていますがヤドカリの仲間です。
そう聞くと美味しそうと感じますね。
島根県などの一部地域では大きなサイズのヤドカリを食用として食べており、食べ方は貝の中のプルンとした部分が食べれて、塩ゆでが一般的で新鮮なものであれば刺身でもいけるそうです。
原作では小さなヤドカリで、石焼きにして殻を取って丸ごと食べていますが、食用とされている大きなヤドカリは、肝に寄生虫がいたり油分が強くお腹を下すことが多いので食べる事はおすすめしません。
リスの足跡
ほまれが砂浜を歩いている時に見つけたリスの足跡。
体重の軽いリスは普段足跡は残しませんが、雪や砂浜の上を走った時だけ足跡を残します。
リスは足を揃えてピョンピョン跳ぶみたいに移動するので蝶のような足跡が付き、前側にある方は後ろ脚で後ろ側にあるほうが前脚となります。
またリスは前脚が短いので傾斜地を走ると胴体の跡も付くそうです。
ほまれはリスがいる事がわかりトラップを作り捕らえようとします。
トラップの種類
ほまれが説明しているのは「くくる」「刺す」「潰す」「落とす」の4つの原始的なトラップ。
- くくる=スネアトラップ:木の枝のしなり等を利用して輪っかで動物を捕らえるトラップ。生け捕り出来るメリットがあります。
- 刺す=スピア(ボウ)トラップ:尖った棒などで獲物を刺殺するトラップ。比較的簡単に作れ獲物に自らトドメを刺さなくてすみます。
- 潰す=デッドフォール:押しつぶして身動きを止めたり圧殺するトラップ。岩や丸太などの重さのあるものを使用するので設置は大変だが、大型の動物を捕らえる事ができます。
- 落とす=ピットフォール(落とし穴):うまく穴をカモフラージュする事がコツで、単純なトラップで何度も使えるのがポイントです。
ヒキガエルは一応食べられる
トラップの材料となるものを探すほまれ達だがその時にヒキガエルを発見。
ヒキガエルには皮下に毒があり、それさえ剥がせば食用になるそうです。
捕まえるときは後頭部にある大きな耳腺から毒液を出すことがあるので注意が必要です。
また原作で注意書きもありますが、うまく捌かないと可食部に毒が付いたりして大変危険なので絶対に食べないでください。
【ソウナンですか?10話】無人島でのサバイバル知識
水を汲みにきたほまれと明日香。
そこで人の顔くらいある大きさの穴を発見。
アナウサギの穴
穴の前には小さなフンがあり、フンからは紅茶の香りがします。
ウサギは食べた草が腸で発酵して紅茶みたいな匂いになる事から、おそらくこの穴は巣穴に住んでいるウサギ「アナウサギ」だろうと。
また穴の中はローラーをかけたみたいに滑らかなので今も使われているみたいです。
ちなみに原作では穴の中は描かれていませんでしたが、アナウサギは複雑な巣穴を掘って生活するそうです。
ウサギを捕らえる罠を作る
ほまれはウサギを捕らえる為にスネアトラップを作り始めます。
スネアトラップである理由として、ウサギは餌では釣れず(圧殺×)、体重が軽く(落とし穴×)、皮がたるんで刺さりにくい(ヤリ×)からだそうです。
今回はよくしなる木の枝にロープをかけて動力にしてスネアトラップを作成していますが、作り方は様々です。
要は輪っかとなっているロープを少しでも動かすと、ストッパーが外れて輪っかが締まっていく仕掛けを作ればいい訳です。
引用:チカト商会
※おまけページでも説明がありますが、現実でスネアトラップなどのトラップを使用する際は狩猟免許や何らかの許可申請が必要となります。無許可でトラップを使用した際は鳥獣保護法違反で罰金最大100万円支払わないといけません。
SOSの狼煙(のろし)
ヘリや船が通った時に気付いてもらえるように狼煙について説明するほまれ。
生木を燃やすと白い煙、松の木(松のヤニ)を燃やすと黒い煙が出るので目立ちやすく、また25メートル間隔で正三角形に狼煙を上げると国際的な救難信号となります。
しかし風が強い日は狼煙が目立ちにくいので、鏡による救難信号も説明しています。
鏡による救難信号
鏡による救難信号は、鏡で太陽光を船やヘリ反射させて気付かせる方法です。
今回は二股の枝をスコープに見立てて、二股の間に対象物を捉えそこに反射光が行くようにします。
そうすれば光は真っ直ぐ進むので数十キロ先まで光が届くそうです。
ちなみにより簡単に光で救難信号を送れる「シグナルミラー」というものも販売されています。
【ソウナンですか?11話】無人島でのサバイバル知識
11話ではウサギを捕らえるスネアトラップを仕掛けるシーンや、無人島での1日の話が描かれている為サバイバル知識は少なめです。
アナウサギの穴は日当たりのいい草むらにある
「ウサギの穴は日当たりの良い草むらを探してみるんだ」とほまれが言っていますが、何故日当たりの良い草むらなのかは原作では説明されていません。
推測ではありますが、アナウサギは植物の葉を主に食べているのでそれで草むらのなのではないでしょうか。
またアナウサギの穴は複雑と上記で説明していますが、どうやらその巣穴は出入り口がいくつもあるみたいです。
海に入る場合は太陽が高い時間が良い
朝や夕方は太陽光の角度が海中を照らす手助けをしてくれないからです。
と言っても8話でご紹介した自分の影を使う方法を取れば、多少は海中を見やすくなると思います。
【ソウナンですか?12話】無人島でのサバイバル知識
いつも同じ貝ばかり食べていてたまには違うものを食べたいほまれ達。
いつも貝を採っている海岸では少し潜れば牡蠣やサザエが採れそうとほまれと明日香は水深10メートルほどの海を潜る事に。
ハイパーベンチレーション
ハイパーベンチレーションとはスキンダイビング(素潜り)の潜水の前に行う呼吸法です。
深呼吸を速く繰り返すことにより血中の二酸化炭素を減らし、通常より長く潜れるようになります。
長く潜れると言っても苦しさを忘れるだけで、二酸化炭素による息苦しさを感じる前に酸欠を引き起こし、意識を喪失する危険が増します。
水中訓練を行っている人でも事故を起こすこともあるので、初心者は絶対にマネしないように。
空気で作る水中メガネ
海の中では人間は水中メガネなしではぼんやりした視界しか得られないが、海の中で水中メガネを作る方法があります。
口から吐いた空気を目の周りに溜める事で、水中メガネと同じくクリアな視界を得る事ができます。
ほまれは泳ぎながら目の上に手を当てて空気を溜めていますが、とても難しいのでまずはお風呂などで静止している状態で練習してみましょう。
キヒトデは数少ない食べられるヒトデ
キヒトデは数少ない食べられるヒトデで、調理方法は塩ゆでや網焼きなどで加熱して卵巣を食べます。
卵巣は裏返して皮を割るとウニのような卵巣があり、味もウニに似ています。
キヒトデを食べる際は、サポニンが含まれている為生では食べない事と、海水から取り込むなどした有害物質を体内に持つことがある為、水質が悪い海域や、食習慣がない海域で採取したものは食べないようにしましょう。
ちなみにサポニンは界面活性作用がある為殺菌作用があります。
【ソウナンですか?13話】無人島でのサバイバル知識
海水を煮詰めている紫音。
どうやら海水から塩を作っている様子。
海水から塩を作る方法
海水から塩を作る方法はとても簡単で、煮詰めるなどして水分を飛ばすだけ。
ただこれだと原作のように苦い塩が出来上がってしまいます。
苦い理由としては塩化マグネシウムなどが含まれているからです。
では苦くならないようにする為にはどうすればいいのかは、まずは海水を布などで一度濾します。
最初の濾す過程は苦みを取るより、不純物を取り除くという意味合いで行います。
濾した海水は煮詰め、ある程度煮詰まって白くなってきたらこれをまた布などで濾していきます。
その時濾して残った白い物体は塩ではなく塩化マグネシウムなどなので捨ててしまいます。
濾した海水はさらに煮詰め、また白くなってきたら布などで濾すのですが、最初は布に残っていた白い物体を捨てていたのですが、今度は濾した水分の方を捨てます。
そして布に残ったい白い物体が塩となります。
ただこれで完成ではなく、塩はまだ水分を含んだままなので天日干しなどして水分を飛ばして完成です。
炭の歯磨き粉
炭には消臭・除湿効果や、炭の吸着効果で洗顔料に使われるなど様々な効果があります。
吸着効果を活かし歯磨き粉も作られていますが、そのまま炭を嚙む事でも歯磨き効果があります。
また間違えて飲み込んでしまった場合でも、炭には整腸効果があり昔の忍者が解毒の為に炭粉末を持ち歩いていたという話もある程。
ただエナメル層を摩耗してしまったり、ホワイトニングには逆効果という論文も発表されているので、サバイバル化でなければ止めたおいた方がよさそうです。
【ソウナンですか?14話】無人島でのサバイバル知識
13話でひどく落ち込んでしまった紫音。
ほまれは紫音を元気づける為か早朝の砂浜に連れ出しています。
その砂浜は普段は海になっており、この時間は干潮で砂浜になっている様子。
そこでほまれ達が見つけた物とは・・・。
ベラ(キュウセン)は砂の中で眠る
砂浜に少し浮き出ている所があり、そこを掘ってみると緑色の魚、ベラ(キュウセン)が出てきました。
ベラとはスズキ目ベラ亜目ベラ科の魚の総称で、多くは色鮮やかな色彩を持っており、岩礁と砂底が入り混じった環境に多いそうです。
見つけたベラ科のキュウセンなどの一部の種は、夜には砂に潜って眠ることがあり、地方によっては高級魚として扱われています。
魚の下ごしらえ
魚のウロコは新鮮なときの方が取りやすいです。
ウロコの向きに逆らって親指の爪でこそいでやれば簡単に取れます。
ヌルヌルして取りづらければペットボトルのフタなどを利用すれば、より簡単にウロコを取る事ができます。
内臓は原作では肛門から指を入れて引っ張り出しているのですが、これはある程度大きさのある魚でないとできないので、指を入れられないようなサイズであれば、エラの方に指を入れてエラごと内臓を取ってしまう方法もあります。
クロモジのお茶
クロモジとはクスノキ科落葉低木で、枝の表面に黒いまだら模様の斑点が入る事からクロモジと呼ばれているそうです。
クロモジからは爪楊枝が作られたり、樹皮や葉は胃腸に良いとされています。
原作ではクロモジの枝からお茶を作っており、香りもよく健康茶やハーブティーとして一般にも販売されています。
クロモジの枝からお茶の作り方は枝を綺麗にして煮詰めるだけでいいのですが、ツーンとした匂いが気になるようでしたら1~2週間乾燥させることで落ち着かせることができます。
【ソウナンですか?】無人島でのサバイバル知識 まとめ
無人島でサバイバルという過酷な環境の話ですが、ギャグ漫画で面白おかしくサバイバル知識を身につける事ができます。
サバイバル知識が役立つ機会は少ないと思いますが、ストーリーだけでも十分に面白いので是非コミックを読んでみてください。
また実際にコミックを買って原作を楽しんで貰いたい気持ちから、出来るだけネタバレは控えています。
【ソウナンですか?】はアニメ化もされています。
声優は鬼島ほまれ(CV:M・A・O)、鈴森明日香(CV:河野ひより)、天谷睦(CV:安野希世乃)、九条紫音(CV:和氣あず未)
元軍人のほまれの父はCV:大塚明夫となっているので、メタルギアソリッドを連想してしまいそうです。
アニメはHulu(フールー)やU-NEXTなどの動画配信サービスで見る事ができますので、こちらも是非チェックしてみてください。
コメント