GPSと聞くとカーナビなどを連想し、現在いる位置がわかる機器とみなさんご存知だと思います。
ではそのGPSがドローンに搭載されるとどういった機能が備わるのでしょうか。
こちらの記事ではGPSが搭載されているトイドローン(重量200g未満)と、ドローンにGPSが搭載されるとどういう効果があるのかご紹介していきます。
GPSとは
GPSとはグローバル・ポジショニング・システム(Global Positioning System)の略称で、アメリカのペンタゴンにより運営管理されています。
またアメリカ以外にもロシアの「GLONASS」や、日本では「みちびき」というGPSがあります。
しかし世間ではGLONASSやみちびきもGPSと呼んでおりますが、本来はGPS(全地球測位システム)などの総称を「GNSS(Global Navigation Satellite System)」と呼びます。
GPSは何をするもの?
カーナビなどのように「位置を特定」するものです。
位置を特定するには時間情報を提供する衛星が最低1個に、位置情報を提供する衛星が最低3個必要です。
位置情報の衛星が3個必要なのは「三角測量」で演算している為で、衛星の数が多いほど精度も上がります。
GPSは常に受信できるものではない
GPSは電波を利用したシステムなので、電波が届かないトンネルや地下だとGPSを受信することが出来ません。
屋内では電波を受信できたとしても、正確に位置情報を演算するのは難しいでしょう。
また屋外でもGPSが受信しづらくなる状況があり、それは雲が多い時や遮蔽物が多い時です。
そして水の中も電波が受信できませんので水中ドローンにはGPSが搭載されていません。
ドローンにGPSが搭載されるとどうなる?
最近ではトイドローンにもGPSが搭載されているモデルも多く、手軽にGPSの機能を体感することができます。
下記画像のHubsan H216AもGPSが搭載されているトイドローンで、1万円程度で購入することができます。
ではドローンにGPSが搭載されるとどういった事ができるのでしょうか。
まずはカーナビと同じくドローンの位置が特定できます。
位置が特定できる事によって、ドローンの位置が風などでずれたら元の位置に戻す=安定した飛行が可能です。
さらに位置が特定できることによって様々な自動飛行機能が使用できます。
GPSを使用した機能【ウェイポイント】
ウェイポイント機能は地図上で指定したポイントを通って自動で飛行させてくれる機能です。
ドローンによっては自動飛行している最中のドローンの向きやカメラの向きも指定することが可能で、全く同じ撮影を何度もすることが可能です。
GPSを使用した機能【RHT(リターン・トゥ・ホーム)】
RHTとはドローンが離陸した場所に自動で戻ってくれる機能です。
ボタン1つで戻ったり、設定や機体によってはドローンと送信機の電波が途切れたり、バッテリー残量が少なくなると自動で機能します。
ただ飛行したルートをそのまま戻ってくるのではなく、離陸ポイントまで一直線で戻ってきます。
ドローンによっては帰還する際の高度を設定出来たり、障害物検知センサーが搭載されていて障害物を避けてくれるものもありますが使用には注意してください。
GPSを使用した機能【フォローミーモード】
フォローミーモードとは送信機に搭載されたGPSを追尾する機能です。
言い換えれば送信機を持っている人を追尾する機能です。
よくこの機能を使用してバイクなどを追尾している方もいらっしゃいますが、坂道を追尾する際は注意が必要です。
それはフォローミーモード中は高度が一定に保たれるので、そのまま坂道を登って行くとどうなるかわかりますね。
そういった場合は似たような機能でアクティブトラックという機能があり、こちらはGPSを使用せず指定した被写体を認識して追尾するので、高低差も関係なく追尾します。
しかし周囲の明るさや被写体に似たものが現れたり、被写体が物陰に隠れると追尾が途切れてしまう可能性があります。
GPSを使用する前はコンパスキャリブレーションを行おう
コンパスキャリブレーションとは、地磁気を計測しキャリブレーション(校正)することです。
毎回行う必要はありませんが、電波が強い所や初めて飛行させる場所では必須です。
コンパスキャリブレーションを行わないと、ドローンが現在どこにいるか正しく認識されない事があり、GPSを使用した機能が全く役に立たなくなってしまいます。
GPS搭載トイドローン(200g未満のドローン)
ここからはGPSが搭載されているトイドローン(200g未満のドローン)をご紹介してきます。
200g以上のドローンに関しては安価な物や古いモデルでない限り、ほぼGPSは搭載されているので省略させていただきます。
Holy Stone HS110G
FHDカメラ搭載に専用収納ケースがセットになったモデル。
専用収納ケースがあるとはいえ、アームが折りたためずコンパクトに出来ないのが難点です。
【詳細スペックは下記記事でご紹介しています】

Holy Stone HS120D
上記のHS110Gの上位モデル。
発売当初はトイドローン最強のモデルとも言われていました。
HS110Gとの大きな違いはカメラアングルが変更できる点です。
【詳細スペックは下記記事でご紹介しています】

Holy Stone HS165
アームが折りたためてコンパクトにでき、専用収納ケースがセットになっていて持ち運びに優れたモデルです。
カメラアングルが若干下向きと言う特徴があります。
【詳細スペックは下記記事でご紹介しています】

Holy Stone HS175
GPSに加えオプティカルフローも搭載されており、4K撮影も可能(動画はFHD)なハイスペックなトイドローンです。
またバッテリーも3個付属しており合計66分もの飛行が可能です。
【詳細スペックは下記記事でご紹介しています】

Potensic T18
FHDカメラ搭載に手動ではありますがカメラアングルが変更できるモデルです。
販売サイトによってはバッテリー込みだと重量が200g以上になると記載がありますが、実際はバッテリー込みで198gです。
【詳細スペックは下記記事でご紹介しています】

Potensic T25
上記のT18と見た目は違えど、重量やその他スペックも全く一緒のモデルです。
T18と違いこちらは収納ケースがセットになったモデルも販売されています。
※詳細スペックはT18のリンクからご確認下さい。
Tomzon D65
GPSに加えオプティカルフローも搭載されているモデルです。
カメラも4K撮影が可能でとてもコスパがいいモデルですが、少々難点があります。
詳しい事は下記記事にてご確認下さい。

GFORCE INGRESS
FHDカメラ搭載にアームが折りたためるモデル。
数少ない日本製のモデルだが、他のGPS搭載モデルに比べると価格は高め。
【詳細スペックは下記記事でご紹介しています】

GFORCE INGRESS BEYOND
INGRESSの後継機でFHDカメラ搭載(静止画は2.7K)に、GPS・オプティカルフロー・ブラシレスモーター搭載のハイスペックトイドローンです。
ハイスペックな分価格は高く、ここまでお金を出すならもう少し奮発してMavicMiniを購入した方がいいんじゃないかと思わせるような機体です。
【詳細スペックは下記記事でご紹介しています】

K-ONE. KE-913 EieR(アイラ)
重量200g未満でブラシレスモーターが搭載されている珍しいモデル。
総合的な性能もよいのですが、現在は販売を終了しており再販されるという話もあったのですが、その情報自体公式サイトから消えており、今後販売されるかは未定です。
【詳細スペックは下記記事でご紹介しています】

SNAPTAIN SP500
2Kカメラ搭載にカメラアングル変更可能、アーム折りたたみ可能など総合的なスペックがいいモデル。
最大飛行距離を設定できる機能が搭載されているので、初心者の方にもおすすめです。
【詳細スペックは下記記事でご紹介しています】

Hubsan H216A
古いモデルだがコスパがよく長く売れているモデルです。
通常古いモデルだろうと価格が下がりにくいドローンですが、H216Aは大幅に値下げしており、その為コスパがよくなっています。
【詳細スペックは下記記事でご紹介しています】

Hubsan X4 DESIRE H502E
上記のH216Aと同じ理由でコスパがいいモデルで、GPS搭載トイドローンの中では最安かと思われます。
ただカメラは搭載されているがFPV飛行が出来ないのが難点です。
【詳細スペックは下記記事でご紹介しています】

DJI Mavic Mini
もはや「トイ」とは呼べないほど本格的な空撮が出来るトイドローンです。
その分価格は跳ね上がりますが、トイドローンで本格的な空撮をしたい方はMavicMini一択です。
【詳細スペックは下記記事でご紹介しています】

DJI Mini2
見た目はほぼ同じですがMavicMiniの後継機です。
MavicMiniと比べカメラの解像度が4Kになり、映像伝送性能が飛躍的に上がっています。
4Kを使用しない方や目視内でしか飛行させない方はMavicMiniでもいいかもしれません。
【詳細スペックは下記記事でご紹介しています】

GPS搭載トイドローン(200g未満のドローン) まとめ
GPSが搭載されると屋外での飛行の安定感が上がり、様々な自動飛行機能などが使用できるようになるので、屋外での飛行を考えている方はGPS搭載機をおすすめします。
しかしGPSが搭載されているからといって油断は禁物です。
不意にGPSが受信できなくなった時の為にも、GPSが搭載されていないトイドローン等でしっかりと飛行練習はしておきましょう。
GPS搭載トイドローンの一覧に関しては、新しいGPS搭載トイドローンが販売されるつど追加していきます。
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